BigQuery のコストを計算する方法
BigQuery のコストを計算するには、ストレージコストとクエリコストの両方を考慮する必要があります。以下は、Python を使用して BigQuery のコストを計算する方法です。
ストレージコストの計算
BigQuery では、データの大小や所在地によってストレージコストが決定されます。
ストレージコストの計算式
- アクティブストレージ: 月間 10 GB まで無料、それ以上はリージョンごとに異なるレートで請求されます。例えば、東京リージョンでは 1 GB あたり約 2.3 円/月です.
- 長期ストレージ: 90 日以上更新されていないテーブルは、リージョンごとに異なるレートで請求されます。例えば、東京リージョンでは 1 GB あたり約 1.6 円/月です.
def calculate_storage_cost(storage_size_gb, region='asia-northeast1', storage_type='active'):
if storage_type == 'active':
cost_per_gb = 2.3 # 東京リージョンの場合
elif storage_type == 'long-term':
cost_per_gb = 1.6 # 東京リージョンの場合
else:
raise ValueError("Invalid storage type")
# 月間 10 GB まで無料
if storage_size_gb <= 10:
return 0
else:
return (storage_size_gb - 10) * cost_per_gb
# 例
storage_size_gb = 100
cost = calculate_storage_cost(storage_size_gb)
print(f"ストレージコスト: {cost} 円")
クエリコストの計算
BigQuery にはオンデマンドプライシングモデルとキャパシティプライシングモデルがあります。
オンデマンドプライシングモデルの場合
オンデマンドプライシングモデルでは、処理されたデータのサイズに基づいてコストが計算されます。
def calculate_query_cost_on_demand(bytes_processed):
cost_per_tb = 5 * 1000 * 1000 * 1000 * 1000 # 1 TB = 5 USD = 約 650 円 (為替レート依存)
return (bytes_processed / cost_per_tb) * 650 # 円に換算
# 例
bytes_processed = 1024 * 1024 * 1024 # 1 GB
cost = calculate_query_cost_on_demand(bytes_processed)
print(f"クエリコスト: {cost} 円")
キャパシティプライシングモデルの場合
キャパシティプライシングモデルでは、使用されたスロットの時間に基づいてコストが計算されます。
def calculate_query_cost_capacity(total_slot_ms, hour_slot_price):
# スロット使用時間を時間に換算
query_duration_hours = total_slot_ms / 3600000
return query_duration_hours * hour_slot_price * 130 # 円に換算(為替レート依存)
# 例
total_slot_ms = 3600000 # 1時間
hour_slot_price = 2.5 # USD
cost = calculate_query_cost_capacity(total_slot_ms, hour_slot_price)
print(f"クエリコスト: {cost} 円")
ドライランを使用したコストの見積もり
Python で BigQuery のクエリコストを計算するために、ドライランを使用する方法もあります。
from google.cloud import bigquery
def estimate_query_cost_dry_run(query):
client = bigquery.Client()
job_config = bigquery.QueryJobConfig(dry_run=True)
query_job = client.query(query, job_config=job_config)
bytes_billed = query_job.total_bytes_billed
return calculate_query_cost_on_demand(bytes_billed)
# 例
query = "SELECT * FROM mydataset.mytable"
cost = estimate_query_cost_dry_run(query)
print(f"クエリコスト: {cost} 円")
まとめ
BigQuery のコストを計算するには、以下の手順に従います:
- ストレージコスト: データのサイズと所在地に基づいて計算します。
- クエリコスト: オンデマンドプライシングモデルの場合、処理されたデータのサイズに基づいて計算します。キャパシティプライシングモデルの場合、使用されたスロットの時間に基づいて計算します。
- ドライラン: クエリを実行せずに、クエリコストを予測するために使用します。
これらの手法を組み合わせることで、BigQuery のコストを精確に管理することができます。
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